箭内氏クリエイティブ合気道を語る

仕事柄というか、個人の趣味もあり、広告クリエーターが出る番組があると見るのだが、今日のNHK教育で、「風とロック」の箭内氏が出ていた。
そのインタビューの中で彼が「クリエイティブ合気道」ということを言ったので、合気道系ブロガーとしては「オー」っと思ってしまった。

合気道には試合がなく、演武会というのがあるだけだ。それは、合気道が相手を攻撃したり、痛めつけたりするものではなく、相手が攻めてきたら気を合わせて、気の力で倒れていただく、という性質のものだからだ。(とは言っても、結構力でやっている方も多いけどね)

同じ理屈で、クリエイティブ制作も、クリエイターの独りよがりでなく、広告主のリクエストがあり、実際に制作するスタッフが居て、それらの気が合ってはじめて良い成果をもたらす、ということを箭内氏は言いたかったのだと思う。
本上まなみには、「それってへっぽこですね」と言われていたが)
あ、ちなみに箭内氏は合気道はやらないそうだ。

でも、どんな形にせよ、合気道という言葉自体が広まっていくのは良いことと思う。
もっと言うと、日本古来の武道がもう一度日本に根ざすと、もろもろの犯罪も減るのではないかと思っている。まあ、敗戦後のアメリカの戦略でそういうものを衰退させたのだろうけど、、。

(別の話し)

今週、神保町の古本屋で「バカの壁バカの壁 (新潮新書)が100円で売っていたので、遅ればせながら買った。嫁さんに言ったら、「この前も中古で買って読んでたじゃなーい」だと。「なに、いくら40過ぎでもそこまでボケてないわい」と思い、今日30分ぐらいで読んだが、やはり読んでなかった(と思いたい)。
僕はひねくれ者なので、ベストセラーはだいたいろくなモノがないと思っている。
残念ながらその予感は当たった。構成が支離滅裂で、養老先生の言い切りトークの根拠がほとんど示されていない。読んだ人の1/3ぐらいしか理解していないと思うよ。この本を批判する人がほとんどいないのも、国の文化レベルとしていかがなものかとも思う。

だいたいこの手の「ネーミングの勝利」モノは、中身がないのが多い。
たとえば、「歌バカKen Hirai 10th Anniversary Complete Single Collection '95-'05 歌バカ (通常盤)
これも、気違いのように歌い狂っているかというと、ただの彼のアーカイブ
あ、彼の歌は嫌いでないし、カラオケでは結構歌いこなします。念のため。

両方について気に入らないのは、ネーミングの魔力で大衆の消費を扇動するのは、武士道からは反するのではということ。もっと簡単にいうと「せこい」。中身で勝負しなさい。

養老さんの本よりも、今朝ミニストップで衝動買いした、故青木雄二先生の漫画短編集完全版、ゼニの掟青木雄二漫画短編集完全版 ゼニの掟編 の方がよっぽどためになった。

そのうち、「ナニワ金融道」の全集を古本屋で買うつもりだ。