海外旅行トラブル『バンコク/カード賭博』編

amigo_kimura2006-03-23

前回のインド編に引き続き今回はタイ・バンコク編。
おそらく、ミャンマーに住むことを決めるために下見に行った帰りに、タイを2,3日うろついてた時に遭遇した事件だったと思う。
情けないのは、『地球の歩き方〜タイ』の後ろの方にある、「トラブル編」に載っていたのとまったく同じ手口だったこと。

真昼間、バンコクのどこだか忘れたが、バス停で地図を大きく広げてながめていた。まずその時点で格好のターゲットとなっていたわけだ。
メガネをかけた、年の頃は30代後半ぐらい、小柄だがややがっちりしたおっさんがアプローチしてきた。

どういうイントロか忘れたが、あたりさわりのない会話があった後写真を見せられて、
「これは自分の妹で、18歳。今度日本に行くことになり、渋谷で働くので、日本のことをいろいろと話して欲しい」
その時点で既に怪しさプンプンと漂っているのだが、おそらく暇だった僕はのこのこついていった。

着いたところは、こじんまりとしたビジネスホテルで、そこに4人ぐらい生活しているという。当の18歳の妹はおらず、なぜかマレーシアでカジノのディーラーをやっているという親戚というおじさん(これも40前後で、親指が無い)がインチキポーカーの手口を教えてくれることになった。妹さんのことを聞いたが、なんか上手くごまかされて相手のペースになっている。

部屋は、3ベッドルームぐらいで、最初に話しかけてきたメガネ、指の無いディーラー、あともう一人と、指無しの奥さんといった人たちがいたように思う。
要はディーラーが、こっそり次のカードをこちらにチラっと見せるという古典的な手口。
ベッドを椅子がわりに使い、いつのまにか奥の方に座ってしまっていた。
何度か、いかさまのやり方の練習をさせられた後で、
「今晩ブルネイの貴族と勝負するんだ。二人で組んで稼がないか」と持ちかけてきた。
「4000ドル稼いだら、もうこの仕事から足を洗いたいんだ」
「コーヒーを飲みますか?というのが終了の合図だ」と指無しディーラーが言った。

「んー、なんかややっこしいことに巻き込まれちゃったなー」と思ったが、横と前をガードされていてサクッと出られるポジションではない。
ただ、インドでもっとヘビーな状況を切り抜けているので、またボーっとした頭を少し起こして考えはじめた。

今回は電球が灯ったわけではないが、ふと鼻をかんでティッシュを部屋の入り口付近にあったゴミ箱めがけて投げた。距離は約3m。
たまたまはずれたので、「そのままでいいよ」というタイ人の制止を振り切って、ゴミをゴミ箱に入れた。
その瞬間迷わず
「もう帰るわ」
といって、部屋からスタスタと出て行った。
最初にアプローチしてきたメガネおっさんが、おっかない顔していろいろ話しかけてきたが、一切無視して歩き去った。

地球の歩き方」によれば、もしついていったら、最初ある程度勝たせておいて、最後に全部巻き上げられるという、お約束のような展開になるらしい。
キャッシュがなければ、おそらくカードも使わされるのだろうな。

そもそもタイは、ミャンマーと比べるとすれっからしの国なので、このことがあってもう少し嫌いになってしまった。
元々ミャンマー語はある程度話せるが、タイ語はなかなか難しかったので、そのことも敷居の高い理由の1つだった。
ミャンマーに住んでいたころは、タイの出張から帰るとホッとしたものだ。

タイではその他に、バスツアーで睡眠薬を入れられる、ボートに乗ったら後でふっかけられて、払うまで帰してもらえない、その他女性がらみになるとトラブルのオンパレードだろう。
しかしながら、一般のタイ人はいたってまじめで敬虔な仏教徒がほとんどであることを忘れては、バイアス(偏見のあるものの見方)のかかったタイ観しか持てないので、気をつけなければならない。

「日本へ行く妹の写真」にはご注意を。


*写真はバンコクではなく、ミャンマー中部のインレー湖の船の市場。
 タイの写真は実家に置いてあるので。



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*19:00に感じる違和感。

どうも今日は、朝から東西線とJRがボロボロでリズムが狂ったようだ。
管理しているサイトの更新を依頼したら、別々の2社が古いファイルをアップする、というヘマをやってくださった。(ただいま修復中)

その間、昼間取ったR25を読んでいたのだが、2つ違和感を覚えた。
■ 表2の見開きでJTが「大人たばこ養成講座」という見開きの広告を展開していた。
「初級編その73 通販のお作法」というタイトルなのだが、なんの意図があって実施しているキャンペーンなのかさっぱりわからない。
妙な軽さがあり、不愉快ではないが「???」というセンセーションだ。
15の極意が載っているのだが、特に14「モザイク除去装置のたぐいは、くもりなき心眼で真贋を見極めること」として、女性が足を広げたイラストがあったりする。
企業ブランディングなのか、社会貢献なのか、「おれたちゃアタマ柔らかいのよ」といいたのかよくわからんが、悪いけど一流企業のやるこっちゃないな。
ディライトも、あれじゃ良くわからんしね。
自分がタバコ吸わなくてタバコ嫌いだからそういうことを言ってるのではなく、会社は社会のものだから、そのあたりもう少し考えろと言いたいだけ。

■最終ページの石田衣良氏のコラム。
最近よくテレビのコメンテーターとしても露出されているけど、今ひとつ中身がないような気がしていた。
今回のコラムを読んで、また「中身ねーな」と思ってしまった。
コラムというからには、やはりなんかちょっとぐらいスパイスを効かせてほしい。
テレコで掲載しているもう一人の高橋なんとかさんも似たりよったりだけどね。