ジョブスかゲイツか??

大学の役割ということについて考えていた。

一言でいうと、一人でも多くのイノベーターを輩出すること。

上野千鶴子がある本の中で書いていたが、東大で教えていた時、論文提出を求めたのだが授業で話した範囲を超えたことを出してきた人が一人もいなかったので、次の授業でめちゃくちゃ怒ったそうだ。
東大生なので、きちんとメモをとってそれを要約するようなことには長けているが、そこからのブレークスルーがないということか。
最初のころ教えていた京都精華大学では、まともな文章すら書ける生徒は少なかったが、独創的なことを提出する人は数十人の中で一人や二人はいたそうだ。

ビルゲイツは、STEM(安倍総理が伊勢志摩サミットの会見でこのワードを言ったが、その時はてっきり幹細胞のことかと思っていた。そうではなくサイエンス、テクノロジー、エンジニアリング、マス=数学)をしっかりやれば喰うに困らないと言ったそうだ。

一方ジョブスは、「心躍る製品を作るにはテクノロジーリベラルアーツの結婚が必要だ」と言った。

本当にイノベーションを起こしたのはどちらだろうか?

実は、ジョブスに影響を与えたのは、ポラロイドのエドウィン・ランドという人で、「テクノロジーとヒューマニティーの交差点に立つことを私はしたい」と言ったそうだ。

我が国の大学が目指す方向もこのあたりにあるのではないか??

あと、自分が声を大にして言いたいのは、「文系理系の二元論はもうやめようよ」ということ。

特に自分もそうだったが「ワタシ文系だから数学とかだめなの」みたいな逃げはもう通用しない。

そういうレベルの知性では、グローバルの食い物にされてしまうし、大手企業に入れたとしても会社に搾取される社畜になり下がるのが落ち。


電通がやり玉に挙げられてブラック企業バッシングがかまびすしいが、そういった観点では「すべての企業がブラックである」と言ってもいい。

自分自身で理論武装していかないと、いつまでたっても企業に搾取され続け、大事な人生を棒に振るのだよ。