大阪桐蔭を完封した小松大谷もすごかったが、先ほど終わった早実vs鶴岡東はさらに劇的だった。例えていえば、ニキータ・ミハルコフ監督(ロシア映画)の3時間の良質な映画を観たような感動があった。(ちなみにこれは、クレージーケンバンド横山さんの、ちあきなおみの「喝采」について良質なフランスのショートムービーのようだ、をパクったもの)
早実中村、鶴岡桜井両投手のものすごい投げ合いでついに延長戦に突入。制球力は桜井の方が上に感じていた。自分は山形県鶴岡の血が8分の1ぐらい入っているのだが、日ハムのい清宮が早実を応援しているので、なんとなく早実びいきで観ていた。
高校野球のタイブレークというのは、ノーアウト1,2塁という過酷な条件でスタートすることを今回知った。先攻めの鶴岡がバント失敗で3塁アウト。続いてダブルスチールも試みるがこれも失敗し、0点で終わる。ここで早実の中村投手の太ももがつってしまう。早実のバントは成功し、2,3塁。しかし、ネクストの中村投手の治療があり、しばし中断。この間が桜井投手にとってどうだったか?
治療が終わった中村投手が打席に向かう。そしてなんと初球の桜井のスライダーを引っ張りこれがライトオーバーで決勝点。この打球は、先輩にあたる清宮の打球を見ているようだった。
高校野球というのは、このチーム、この選手、この場所では二度と闘わない、再現性の無いドラマなので、なおさら感動が大きいんだよね。
昔、会社の先輩で「夏休みはひたすら家で高校野球を見る」という人がいて、「なんてつまらない人だ」と思っていたが、今ならば少しわかる気がする。無料であれが見れるんだから。ちなみにその先輩は当時独身で、その後結婚詐欺めいたことにも遭遇したが、40前後で無事結婚。その後の夏休みでどこにも行かず高校野球を見れたのかどうかは不明。
さて、今日の結果に触発されて、今晩清宮は佐々木朗希からおそらくホームランを打つことだろう。