ひさびさ接待

昨夜は久々の接待。今回は接待するほう。

相手は近江商人。40代と50代の人だが、ものすごいパワーだった。
学ぶべきことも多かった。しかし、腹に一物も二物もあり、距離感は大事だなあという感じ。


昨日、安部公房の「砂の女」を読んだ。安部の代表作だけあり、なんつーか、深い作品。

ハンミョウというハエ科の昆虫を探して、主人公が砂漠をおとづれるのだけれど、地元の人にはめられて、アリ地獄に閉じ込められる。そこに女がいて、砂かきをすることのみで生活を立てている。
砂かきをしないと、部落が陥没してしまうのだ。

主人公は発狂しそうになり、脱走も試みるが失敗。しまいに、アリ地獄の中で、砂から水を抽出する方法を考え、悦に入る。この喜びを分かちあえるのは、この部落の人しかいないではないかと思う一方、脱走なんていつでも出来ると思う。


これが書かれたのは唱和37年。そのころの社会もすでにあり地獄のようなもので、発狂しそうになる人もいれば、その中で喜びを見出す人もいたのだろうか。
考えさせられる作品だった。
ちなみに、三島由紀夫も絶賛。