ライブ当日の朝

いよいよ今日の午後はライブ。
やるべきことはやった。右の上腕も筋肉痛気味。
5年ぐらい前に、人前で演奏する目的も無くスタジオにもぐっていたころは、ドラムを2,3時間ドラムを叩くと、股関節やひざが痛くなったのだが、今はそういうのは無い。合気道で体のバランスがよくなったのかもしれない。

あとは大事なのは、人前で上手く演奏しようと思わずに、自分達が音楽を楽しむこと。


地盤沈下タイタニック内閣は、またもや農水大臣からほころびが。遠藤農相が組合から不正献金
というか、この人の人相というのは、どう見ても政治家というよりは、そっちの筋の人にしか見えないのだが。
もっとも、この2つの職業はほとんど紙一重なのだが・・。
というか、任命する前に、自己申告でしかそういうことは調べないのかね?国の力をもってすれば、どんなことでも調べつくせると思うのだが。

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8月の読書リポート。ついに100冊ペースを下回ってしまった。

1.高橋和巳「捨子物語」
  日本の暗部での、最底辺の生活を描いた、おどろおどろしい内容。

2.太宰治 「筑摩書房全集の2巻目かな」
  今年初めて読んだ、文庫全集の4番と内容が1/3ぐらいだぶっていた。
  ある、解説者が、数ある太宰の作品の中で、ほんの3ページの「満願」が一番すきだと書いていた。
  その「満願」の意味が実はあまりよくわかっていなかった。
  肺病を患っている奥様が医者に「もう少しの辛抱ですよ」といわれ続けている。ある日、颯爽と白いパラソルをさしてうれしそうに病院を出て行く奥様。医者の妻が、「今日おゆるしがでたのよ」と主人公に言う。
自分は、その奥様が、不治の肺病というように受け取ったので、「何のおゆるしなのかなあ」とずっとわからないでいた。
3ページぐらいなので、ある日妻にその場で読んでもらった。「何のことかわかる?」と聞いたら、「エッチじゃないの?」だって。
なーんだ。なんか久々にコンタクトレンズではなく、ウロコが目からポロッと落ちた。
やはり女性は鋭いというか、オレが鈍いというか・・・。

3.埴谷雄高「墓銘と影絵」
  埴谷の変なタイトルシリーズの一つ。「幻視のなかの政治」を読んだときは、文章が難しすぎてあまりついていけなかったが、今回のエッセイ集は割りとついていけた。モーパッサンの性欲のことをまじめに書いた章などもあり、面白かった。ここでは書かないが・・。

4.小田実中流の復興」

中流の復興 (生活人新書)

中流の復興 (生活人新書)

  今年の日本の三大喪失の一人。他は、悪友ではなく阿久悠河合隼雄
  小田氏の憲法論、非武装論は論旨が首尾一貫していてわかりやすい。
  憲法9条のみクローズアップされるが、前にも書いた25条「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」にもっとこだわり、それを中心に国会を運営することに大賛成。
実は、小学生の時に憲法を読みかじっていたときも、25条が妙に好きだった。
ただ、小田氏の「市民」という呼び方はどうもしっくりこない。自分は東京都民だし、日本国民と思っている。
たぶん小田はそういう行政区分のことを言っているのではなく、シチズンシップのことを言っているのだと思うが。
あと、「国旗掲揚と国歌斉唱を押し付けてはいけない」というのも、なんとなくではあるが違和感がある。

数年前、ナカタが「国歌なんて歌いませんよ。ダサいですよね」と発言して大問題になったあたりで、国歌論が盛り上がり、そのときコメント者の一人、高村薫が「自分の国の国旗と国歌に後ろめたさを感じる国が、日本のほかにありますか?」というようなことを書いた。それを読んで非常に複雑な思いをもったことを覚えている。
たぶん、まだまだバランス感覚のない国民なのだと思う。

5.安部公房「壁」
  安部を読み出して、まだ非常に浅い。しかし、かれのSF的発想力に脱帽しはじめている。


ということで、今月のベストは、安部と迷ったが、小田実の「中流の復興」。


その中で、小田が取り上げていた、ロンギノスの「崇高について」

崇高について

崇高について

は相当気になり、アマゾンでカートに入れておいた。
「レトリック」ではないが、それとは別軸の論法というか思考というか、、そのようなものだそうだ。
注文してしまおうかな。