トーチストーリー6

さて、長野五輪のリレーのことは大体書いたので、いよいよ東京2020に移る。

ただ、逮捕者が出ているので、といっても聖火関連ではないとはいえ、あまり赤裸々には書けないかもしれない。

 

聖火がギリシャから到着したころには、聖火リレーチームは実はかなりずたずたになっており、自分が駆り出されることになったのは、最初のころに書いた。

やるべきジョブ・ディスクリプションみたいなものは何もなく、上司からは「基本、広報車両に乗っていればいいですよ」とかなりざっくりした話をされた。ところが蓋を開けてみれば、それがとんでもない話だということがわかった。

沿道でのポリス的役割は、前に少し書いたと思う。

それよりも大変だったのは、県を移動した際に、リレーが始まる前の早朝、当該地の県警さんに、ルート上での撮影の注意事項や公式カメラマンの動きを説明するという任務があった。それをするには、ルートマップを印刷して読み込み理解して、車両が入れなくて、ハンディカメラに切り替わるのはどこからで、みたいなことを理解して、説明しなければならない。

出向元のPR会社の人たちが、2020年の夏ごろに全国をリレールートのロケハンで飛び回っていたのは知っていたが、当然自分は一か所も行っていない。まして、土地勘がないところのリレールートを、地元の県警さんに説明すること自体が結構無理があった。そういう場合は、事前に詳細にロケハンもしていたNHKさんに話を振ったりしたわけだが、これはなかなか大変だった。自分がすべてのルートを行ったわけではなく、他に2名ほど同じ役割の人がいて分担したので、早急に簡易なマニュアルを作って共有した。

出だしのころは結構不安を抱えながらだったが、「これでダメだったら仕方ないや」という開き直りもあった。

それ以上に集合時間が一番早い時で4:30。平均すると6時ぐらいで、宿はルートインが多かったのだが、朝食が6時とか7時開始なので、ほぼ食べられなかった。なので、前日夜にコンビニでヨーグルト、パンなどを買って、翌朝食べるというパターンが多かった。

それだけならまだしも、昼もコンビニめし、下手すると夜もコンビニということが多かった。

夜などは、コンビニに入っても、何も食欲がわかないということがあった。ただ、ビールだけは必ず買ったけどね。

4月1日、白馬のジャンプ場での出発式と思われる