トーチストーリー8

聖火リレーの話もだいぶ終わりに近づいてきたかな。10話ぐらいで終わりにしようか?

さて、「コロナも遠くになりにけり」だけど、そもそもコロナ大爆発で2020が1年延期になったわけだ。なので、聖火リレーがスタートした2021年3月後半はコロナ真っ盛りで、「不要不急の外出は自粛」ムードが蔓延していた。

急遽リレー仕事に巻き込まれた自分としては、リレールートで観客から玉子を投げられたりとかもあるだろうな、というぐらいの覚悟はしていた。

 

ところが、各県では大変な歓迎ぶりで、新聞やTVの報道論調とはまるで違う光景が、リレールートでは展開されていた、ということを明記しておきたい。人々は正直なところ自粛疲れで、外出する目的が必要だったのだと思う。

 

ただ、スタッフは基本ローピングした中で作業をしているので、外にいる大勢の観客の視界を妨げることが多々あった。特に西の、紀伊半島のあたりでは(県は特定しないが)、「おい、どけ、蹴っ飛ばすぞ」なんて言葉も頂戴したのであった。

 

そういうこともあったが、大歓迎ムードの中、露払い的にリレールートを走り「みなさーん、まもなく聖火ランナーが来ます。あと3分ぐらい。声は出さず、拍手などでお迎えくださーい」なんていいながら、胸がなんども熱くなったのだった。

愛知のとある都市での出発式の様子